ギフト

Poem&Photo by Akemi Murata

 

 

見えないリボンが ハラリとほどけ

神さまからの『ギフト』が届く

 

うれしい贈り物とは限らない

 

失恋だったり 挫折だったり

裏切りや病気 時には

大切な人の死まで

理不尽にも

届いたり

する

 

それでも 神さまのギフトだから 返せない

それなら ガサゴソ.....  探しましょうか

小箱の底に隠された あちらからの

メッセージ

 

生まれたことも 日々のすべても ギフトなら

 

 

 

胸にふるふる淋しさも 誰かに出会えたシアワセも

いのちの最期の瞬間さえ 一人ひとりに用意された

とっておきの贈り物

 

すき通ったリボンが どこかで

風に舞っています

 


 


詩と写真・村田あけみ



Comment


私が生まれた日は大阪にも雪が降っていたそうです。

父は雪の降る町を、わくわくしながら歩いたと話してくれました。

誕生のビデオ撮影など考えられない時代です。

それだけに童話のように思い浮かべることが出来ます。

この世に誕生したこと。それは奇跡のようなギフトでしょう。

あの日、わたしの誕生を喜んでくれた父や母はもういません。

自分自身もいつかこの世を去ります。それを不運だと嘆くか

すべてはギフトなのだと受けとめ

メッセージを探そうとするか....そこから見えてくる

人生の風景は、まるでちがう気がします。

2011.冬 村田あけみ


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