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ちかくで水あそびをしている子どもの靴だろうか? 水辺があれば、子どもはじかに触れたくなるものらしい。
兄に連れられてザリガニ捕りに行ったこと、ふいに思い出した。
うごめくザリガニの感触.....いまも覚えている。
ザリガニ、カブト虫、みんな“子どもの勲章”だった。
(いまの子どもたちの勲章って、なんだろう?)
日が傾いて
やなぎの梢に
太陽がかかりはじめた。
空の青は消え去り
やがて暖かな色が
降りてくる。昼間、たくさんの
笑い声をのせた
ボートたちも池の片隅に
集められ
しずかに、まどろむ時を待っているようだ。白いスニーカーも、ほんのり夕やけ色に
染まった...
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