written by akemi
燃える火の 花とこぼれて 自らの重みに落ちる 線香花火
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ソーダ水 ひと待ち顔でストローに添えた指さき 氷の風鈴
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詩集から 落ちた写真の遠い夏 とまどいのない視線にまどう
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携帯ですぐさま聞けるたやすさに恋もたやすくなったのですか
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遠雷に ココロの木々が 鳴動する 刹那の夏に 何を遺そう
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またひとつ 帰れぬ場所をふやしても 遥かな空にひく風化粧
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誰かが誰かを想う
風景を
31文字の絵筆で
描いてみたくなりました
あけみ