那須公民館「やさしい水彩画入門」風景

<講師>水彩画家 村田收

那須公民館よりご依頼を受け、2009年9月9日と16日の二日間、水彩画教室の講師をさせて頂きました。

会場となったのは、那須公民館(那須町文化センター)。立派な大型施設で、大ホールでは、有名な歌手もしばしば公演をします。教室は普通、研修室を使うそうですが、今回は、希望者が多く研修室では入りきらなかったため、小ホールを使いました。それでも定員(40名)オーバーで参加出来なかった方たちも出たほど反響が大きかったそうです(水彩画に興味のある方が増えているのは嬉しいことです)小ホールは、設備が良くて使いやすかったです。ピンマイクを使いました。小学校以来、絵筆にさわったことがない方から日々、趣味で水彩画を楽しまれている方まで。技量もいろいろ。

9月9日・1回目の講座のテーマは「花を描く」

実際の花を見てリアルに描くのではなく、色のにじみを活かして描く感覚的な花の絵に挑戦。

人数が多いので、デモンストレーションなどの講義は、投影プロジェクターを使いました。これが実に効果的な道具でした。手元が拡大されて、スクリーンに映るのです。

(プロジェクターの映像)

室内を暗くして、行程ごとに実際に私が描き、その様子をプロジェクターで映し出しながら、描き方の注意点などを分かりやすくご説明した後、部屋を明るくして実際にそれぞれ描いてもらうというのを何回か繰り返します。

ドライヤーで乾かす行程では、各テーブルごとにグループで行いました(一人ずつ使用するとブレーカーが飛んでしまうので)その時間もまた、みなさん和やかに会話がはずみ楽しそうでした。

 

今回の講座では、1回(1日)に1枚、マットもつけ完成作品を持ち帰って頂き好評でした。1回目で完成した絵を持ち帰ったところ、「孫に“おばあちゃんスゴーイ、絵がうまかったんだね”ってビックリされたんですよ!」と、2回目の最初にうれしそうに報告して下さる方もおられ、学生時代以来はじめて絵筆をもつという方たちが大半でしたが、絵を描く楽しみを感じて頂けたのが何よりでした。

9月16日・2回目の講座のテーマは「風景を描く」

講座の最初に“水張りの仕方”の
デモンストレーションを行う
2回だけの講座のため全員にやっていただく時間は取れないので、水彩画を描く際にご質問の多い「水張りの仕方」を実際に行い見て頂き質問等にお答えしました。

自分であみ出した裏技もご披露

2回目のテーマは「風景を描く」森を背に湖面に建つ白い家を描いてもらいました。

マットでレイアウトを考え裏をマスキングテープで固定したら透明な袋に入れて

完成☆ 生徒さんの作品より↑

  

最後は完成作品を長いテーブルに並べ、みんなでしばし観賞会。

同じ画材や手法で描いても水彩画は水や自然とのハーモニー。

ひとつとして同じものは生まれません。

「みんな同じでなくてイイ。ちがうから面白い。失敗作品はありません」

私から生徒さんたちへ、くりかえしお伝えしたメッセージです。

これを機会に水彩画にいっそう興味を持ち楽しんでもらえたら、いいなー。

私もよい経験をさせて頂きました。ありがとう!

2009.秋 村田收


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