人形制作・撮影by Akemi Murata


Part.6

作品 タイトル『春をよぶ人』

この人形のモデルは、1999年の五月に亡くなった私の父です。

誕生のきっかけは、じつはワインのコルク・・と言ったら

何のことだか、分かりませんね。

いつもではありませんが、人形作りの時、その芯に、
あけたあとのワインのコルクを、使うことがあるんです。
(人形自体、天然の木を材料とした木塑なので、コルクは相性がいい)

とはいえ、我が家はあまりお酒を飲む方ではないので、めったにコルクなんて溜まらない。
レストランなどをやっている方とかから、いただくことが多いのですが・・・それはさておき、
お人形を創ろうと、何十個もコルクを入れた紙袋の中に手を入れ、がさごそと一つとり出してみたら

これ→

が、出てきました。

銘柄はよく分かりませんが、1999年産のワインのコルク。

1999年は、父が亡くなった年です。なんだか、父が「創っておくれ」・・と
言っているような気がしました。そうして生まれたのが、このお人形というわけ。

  

おどろくほど、父にそっくりな人形が出来ました。表情は、まさに父そのものです。
これは、もちろん非売品。あえてコルクの1999 の文字も、底に見えるようにしておきました。

手のところには、最初、小枝の杖を持ってもらう予定でしたが
父には、杖よりもこの、新芽を宿した春の小枝が似合いそうです。

絵本カフェには父に捧げる作品が
いくつかあります。よかったら
どうぞ・・・

【フォトポエム】
・降りつもった羽根
 ・悠々と

【エッセイ】
・「海からの風」
 ・「車内のゲーム」
・「いのちの忘れ物」 ・「光りの声」


2004. 3月 - Akemi -

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