《秋田〜青森》

湯巡りみちのく旅景色

みちのくの秋を、三泊四日で巡って来ました。

旅の足は、鉄道とレンタカー (いつものキャンピングカーではなく)

岡山に暮らす(osamu’s)両親と妹夫婦&私たちを加えた

6人で行く 『家族旅行』♪

岡山からは車と飛行機を使い、

那須の私たちは、秋田新幹線『こまち』で

それぞれ 秋田をめざします。

『こまち』は始めてでしたが、

小ぶりながら車内のデザインもよく快適。

それに何より......速い!

キャンピングカーで東北を旅した時には、あんなに遠かった・・・花巻、小岩井牧場、雫石etcといった地名が、次々にアナウンスされるのが何とも不思議でした。

車窓に飛び過ぎて行く 黄金色の大地↑

 

JR角館(かくのだて)駅前で 無事☆合流

両親と妹夫婦、秋田空港からレンタカーで

私たちを、角館駅に出迎えてくれました♪

お互いに再会を喜び合い、さあ、出発!

 

角館の武家屋敷にて 〜akemi

黒塀と緑のコントラストが美しい角館で昼食〜散策。

有名なしだれ桜が、162本点在するという小京都。

本当は、花の季節に訪れたかったですが、その時季は人の多さも花吹雪.....状態でしょうから、秋晴れの空の下、のんびり歩くとしましょう。

ちょうど芥川龍之介展・開催中

少女時代から親しんだ芥川ですが、直筆の書簡や、遺書などを目の前にすると声をなくし、知らなかった龍之介に出会った気がしました。

 

かなりの温泉フリークである、妹のご主人。

当然、『湯巡り』の旅になるだろう...

とは予想していましたが、

泊まる宿のお湯だけではもの足らず?

『秘湯』にもいくつか立ち寄りました。

 

温泉好きの聖地  『乳頭温泉郷』

乳頭温泉郷は、十和田八幡平国立公園・乳頭山の山麓に点在する六軒の一軒宿で構成されています。

 

一泊目の宿は  

乳頭温泉郷の中で、お料理も美味しいと定評がある

妙乃湯」に宿泊

宿にチェックインする前に↓元湯『鶴の湯』へ

江戸時代に迷い込んだような鶴の湯

湯船の底に敷かれた玉石の感触

ススキの穂がキラキラ輝き

せせらぎを聴きながら

乳白色の湯につかると

身も心も癒されます。

趣ある木造も、秘湯気分、満点(鶴の湯)

 

二日目 田沢湖へ

青い空に青い水面、ブロンズ像のたつこ姫がまぶしい

韓流ドラマ『IRIS』の舞台になったとかで鶴の湯や田沢湖では、韓国や中国から来られた方たちを見かけました。秘湯にも、韓国語や中国語で記された(風呂の入り方の作法などの)案内板が!…時代も変わって来ましたね。

実際、日本人はあまり気づいていませんが、東北や北海道の自然の美しさは充分、世界レベルの観光地の要素を備えていると思います(これまで欧米やアジアいろいろ旅して来ましたが...)

ただ残念ながら、日本の観光地ってまだまだ受け入れ方に難あり... 勉強不足と感じる面も多々あります。派手な看板や大音量で流される音楽etc.せっかくの自然の美しさをジャマしていたり台無しにしてるケースがあまりにも多い気がしてなりません。

田沢湖のあと、湯治場として有名な 玉川温泉へ

地獄谷のような光景の中を歩いてたどり着いた岩場には、ゴザやタオルをひいて寝そべる(温熱療法)人々。岩の上にタオルを広げ洋服のまま寝そべります。背中がほこほこして、まさに地球の体温がじーん。硫黄の匂いがたちこめ、ガン治療で来られている方々も多く、色々なことを考えさせられた温泉でした。

お天気なので眺望を期待して八幡平の頂上へ

山の天気は気まぐれ。標高1600メートルは霧の中。

そこで宿に向かう前に『後生掛温泉』(ごしょがけおんせん)へ。

泥湯や箱蒸し湯という珍しいお湯があり、

昔から「馬で来て足駄で帰る後生掛け 」と

その効能が、歌われてきたそうです。

二泊目 らんぷの宿

 『青荷温泉』 (あおにおんせん)

いちど泊まってみたかった

らんぷの宿。

広い敷地内には

吊橋や遊歩道があり

色んな湯船も点在。

 


↑宿坊のような『離れ』に宿泊

人気の宿とのことで、本館は平日なのにかなりの混みよう。妹たちが機転を利かせ静かな『離れ』(家族6人だけで貸切)を予約しておいてくれたので、ぐっすり眠れて助かりました。

 

 

ランプの灯りって、ロマンチック…

ただ、想像以上に暗いことに驚きもしました。

うす暗い中で食事をして、お風呂に入るetc.

電気のない暮らしは、もの珍しく

たしかに癒される面もありますが

暗いって、ストレスがあり

思いの外、疲れます。

日ごろ、どんなに明るい夜に

慣れ過ぎているか…貴重な体験をしました。

三日目 八甲田山へ

 

八甲田山は青森市の南側にそびえる

火山群の総称。百名山のひとつ。

ロープウエイで上がり、

ショートコースをしばしトレッキング。

火山の噴火で出来た湖水が点在。

日本ばなれした光景に出会えました。

 

 

遭難記念碑へ

『八甲田雪中行軍』

 

1902年(明治35年)1月に日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が八甲田山で冬季訓練中に遭難した事件。訓練への参加者210名中199名が死亡する、日本の冬季軍訓練における最も多くの死傷者が発生したことで記憶されている。

 

知っているつもりでしたが、

実際にその土地に立ち、

被害の大きさや、

時代が抱えていた問題や

経緯を知ると、

胸に迫るものがあります。

戦争体験者の父には、

ことに感慨深かったようです。

 

三泊目 『蔦温泉』(つたおんせん)

 

十和田樹海と呼ばれるブナの原生林の中にある一軒宿。大正時代に建造された本館と、源泉が足元から湧出するヒバの浴槽「久安の湯」が風情満点。

 

歴史ある本館の佇まい

部屋は近代的な新館に泊まりましたが、

風呂は木造の歴史ある本館へ。

蔦温泉旅館は、今回の旅の中で

いちばん気に入った宿☆

多くの文人たちの心をとらえたのも納得。

吉田拓郎の『旅の宿』の歌のモデルも

この蔦温泉なんだそうです。

翌朝、宿の周囲に点在する「蔦の七沼」を巡る散策路をみんなで散歩。

 

四日目

帰路につく前に 湿原へ

自然からインスピレーションを受けているところ? 書道家の母(香葉

 

旅の最終日

青森の町に出る前に

もう少し大自然を楽しもうと

湿原に立ち寄りました。

噴火の影響を受けているのか

不思議な色の沼にも出会いました。

 

青森市街地にある

ねぶた記念館 『ねぶたの里』

夏に開催される『ねぶた祭り』には

なかなかいけないので

過去のねぶた(優秀作品)を展示した

ねぶたの里に立ち寄りました。

夜のように真っ暗になっている館内に

色鮮やかに浮かび上がる巨大な『ねぶた』たち。

いつか本祭りの熱気の中で見たいものです。

 

こうして三泊四日の家族旅行は終わりました。

秋晴れのもと、紅葉にはまだ少し早かったけれど

しみじみ心にのこる よい思い出がまたひとつ...アリガトウ。

 

2010.秋

written by akemi murata

 


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