空のテーブル

Poem & Photo by Akemi Murata



いのちが息切れして

フト

見あげたら

空のテーブル囲んで

木々たちが歓談していた


青いテーブルに頬杖ついて

こころ澄ますから


わたしもいれてくれませんか ...



真実だけを身にまとい

かざらず、おごらず、いじけず

それぞれの枝ぶりで生きている

あなたたちがまぶしい



わたしは、わたしの「枝」を想った


目をとじて感じる

この肌の細胞ひとつひとつから

しなやかに空へと伸びる

透明な小枝たち



空からのパルス

枝先からチャージし終えたら

いのちの信号「青」にかえて

また、歩きだせるから



きっと

歩きだせるから



もうすこしだけ





ここにいさせて













Comment


新緑の木も、花咲く木も、紅葉の木も
それぞれに好きですが

すべてを落とし、枝だけになった冬の木が
いちばん好きかもしれません。

わたしの原風景、心の故郷にはいつも一本の木が
あるからでしょうか?(エッセイ「遠い木の声」参照)

何かといえば、木とそのうえにひろがる空を

眺めるクセが、ぬけません。


Akemi



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