心の地層

Poem by Akemi Murata

いくえにも重なった 山肌の地層に

紺碧の海の記憶が 眠っているように

心の地層には どんな化石が宿るのだろう


時の重みにひしがれながら 心のひだに留まって

おもいで色の アンモナイトが キシキシきしむ


出会った人 交わした言葉 過ぎゆく季節 帰れない場所


あるものは 光彩のまま 結晶し

あるものは 色あせ 朽ちてなお

この胸の 心の地層に 堆積する






Comment


『こころの断面も、こんな風かしら・・・』

ふと目にとまった、地層の断面からイメージがひろがりました。


2003・初夏 Akemi




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