映画&音楽『ベニスに死す』

映画と音楽の関係
『ベニスに死す』1971年イタリア・フランス合作

オリジナルの映画音楽ではなく、もともとあった音楽を映画に使用するケースも(クラシック音楽とか)多いですよね。そんな中で特に成功していると思った一本にルキノ・ヴィスコンティ監督の映画『ベニスに死す』があります。原作はドイツ文学者トーマス・マンの同名小説。私は本を先に読んでいたので、ちょっと映画で登場する美少年に違和感を覚えたりもしましたが(笑)
さすがはビスコンティ監督。小説では『作家』だった主人公を『作曲家』に変え、グスタフ・マーラーの交響曲第5番・第4楽章アダージェットを使うことによってこの難しい小説の世界観を、水面の揺らめきと音楽で織りなすように浮かび上がらせていました。疫病が流行っている設定のベニスを舞台に、老いを白粉で隠し少年の姿を追い求め彷徨う老作曲家….ベニスの迷路や運河から陶酔した美と死の香りまで漂ってくるようでした。日本では、この映画でマーラー人気に火がついたともいわれています。

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